中小企業の課題解決に使えるスポーツチームの社会的価値
企業経営を実践し顧客の心を知る経営コンサルタントが共感し興味をそそられたチームの独特な考え方とは?
佐良土雄亮 (さろうど ゆうすけ)
株式会社SBAパートナーズ 代表取締役社長
ビジネス・ブレイクスルー大学院経営管理修士(MBA)/日本M&Aアドバイザー協会(JMAA)認定M&Aアドバイザー。卸売業、サービス業、製造業など、数社の一般事業会社での役員を経験後、その経験を活かして2018年にSBAパートナーズ株式会社を設立し代表取締役に就任。また、石狩ペイント株式会社の株式を取得し代表取締役となる。
事業について教えてください
メインは経営戦略とか企業再生事業で、その中でもM&AやPMIといった領域を得意としているコンサルティング業務です。ファンド事業も行っていて、石狩ペイント株式会社という塗料の専門商社の社長も私がやっています。 ニッチでレガシーな業態を3年くらいでDXし、新たな価値を創造できないか構想し挑戦中です。企業を安く買ってちょっと直して売るというのではなく、自ら経営者として、企業だけでなく業界の課題も解決したい。経営コンサルタントでありながら、事業会社の経営者をやっている人は少ないように感じていて、同じ視点を持ってお客様と課題感を共有できるのも私の強みになっています。
弊社は中小企業のお客様が多いのですが、経営者が営業や事務作業などに追われて経営の仕事に全力で取り組めてい ないということが多くあります。それではどうしても早い段階で成長に限界が来てしまい、より事業を発展させたり、業界や社会の課題を解決するのは難しいです。 そして成長できないまま時間が過ぎ、市場の変化や構造不況などに飲み込まれ、やがて厳しい状況に陥ってしまいます。中小企業の中にも、良い顧客基盤があったり、営業力や技術力が高かったり、良いものを持っている会社がたくさんあります。そんな会社が成長できずに終わっ てしまうのはとてももったいない。厳しい市場環境の中、一社でも多く生き残り成長を実現するために全力で事業に取り組んでいきたいと思っています。
北海道イエロースターズとどんな出逢いを?
「お会いしたい」という連絡を三木代表からいただき、会って話してみて、三木代表に魅力を感じたというのが最初の出会いです。僕も参加するMBA取得者向けの事業研修で聞くプレゼンのような、 世界を変えるビジネスに挑戦する若者が目の前にいる!しかもそんなビジネスが北海道から生まれようとしていて、これは面白そう!というのが第一印象ですね。 課題観も私と共通する部分があって、収益性が上がらずオーナー企業に依存しがちなスポーツチームの経営をアップデートしたい、と聞き、業界こそ違うが私の活動と似ているなと思いました。
三木代表は外からも資金を調達して、色々な人を巻き込んで、新しい目線での価値も生み出しながらスタートを切っていて、単純にすごいと思いましたし、一緒に活動できたら良いなと思いました。それに、プロバレーの試合を初めて生で観て面白かったんです。スポーツ観戦には特に興味がなかったのですが、やっぱり生で見ると気持ちが入るというか、とても良いものですね。「応援」という、夢中で没頭してしまう、形なく言葉でも表し難い何かの「力」を感じました。お金や物の見返りもないのに、人が動いて、お金も動く。この何かの「力」みたいなものをコントロールして活用しようという人は会ったことがなかったです。ここに三木代表は着目しビジネスとして挑戦している。これがとても面白そうで、私も関わりたいという思いが強くなりました。
これまでスポーツチームのスポンサーなどしたことがなかったのですが、その理由としては、ちょこっとお金を払ってスポンサー契約をしてもユニフォームに小さく社名が印刷されるだけで、効果も手触り感も少ないと感じていたからです。ところが、北海道イエロースターズや三木代表、ここに集まる人たちはそういう今までの「当たり前」を壊せる人たちというか、新しいカタチのクラブ経営に挑戦しよう!という活力があってとても魅力的です。前向きで、将来のビジョンも持っていて、関わると面白い、と思いました。スポーツチームのビジネス的な視点での価値をしっかりと認識した上で、スポンサーや一緒に応援してくれる地域企業を集めようということであれば、これまであまり感じられなかった経済上のギブアンドテイクの合理性が強く感じられるようになってきます。こういう話を三木代表とたくさんできたことも、これまで関わってこなかったスポーツ業界と関わってみようと思った要素としては大きいですね。
今後やっていきたいことは?
スポーツチームである北海道イエロースターズには公的な要素があり、民間企業と比べて社会的な信用が高くて、イメージも良いです。また、性質上メディアなどによる露出もしやすく、発信力が高いです。
これらの要素をうまく活用することによって、私の活動で関わる企業がより高い社会的価値を生み出し、それを広く発信することで成長を実現できるのではないかと考えています。地域経済を支える中小企業が元気になれば、雇用も生まれ、地域も元気になるでしょう。選手、チームのブランド、試合会場、招聘など、スポーツチームの持つ機能を最大限活用して、北海道内各地の中小企業を元気に、そして北海道経済全体を活性化させたい。その実現のために私自身ももっと実力をつけて活動していきたいと思います。
株式会社 SBAパートナーズ
2018年、SBAパートナーズ株式会社設立。北海道を中心に、中小規模の戦略的な事業・企業の買収や売却、救済型のM&Aや事業再生、事業承継などのサポートを提供する。会社の売り買いだけを行うのではなく、戦略的な要素を重視する点と、地域密着の企業ならではの安心感や利用しやすい料金体系が強み。M&Aアドバイザリーサービスの費用は完全成功報酬で、相談料・着手金・中間手数料・固定費は基本的に全て無料。そのほか、企業へのM&Aナレッジの組み込みや、PMIアドバイザリー業務も実施している。M&Aに精通した各種専門家パートナーと連携し幅広く対応。また、2021年よりプリンシパル・インベストメント事業を開始。自ら企業の買収と再生を実践する。複数のM&Aプラットフォームの認定アドバイザーとして活動/日本M&Aアドバイザー協会所属。
○SOCIOについて
優良企業が地域のクラブチーム経営に参画することにより、地域活性化、企業成長を促進する会員制の組織。TOP SOCIOはスポーツチームの取締役会に準ずる団体である。SOCIOはチームと企業、地域をつなぎ活性化する全く新しい仕組み。参画にご興味がある法人様はお気軽にお問い合わせください!詳しくは、https://socio.town/